スペイン語を話すドーラ・マルケス

おもちゃ市場では、アニメで英語とスペイン語を駆使して活躍する7歳のラテン系少女キャラクター「ドーラ・マルケス(Dora Marquez)」をモデルにした人形が人気を集めた。

玩具大手マテルグループのフィッシャープライスが開発した。話しかけると英語とスペイン語で答える。ヒスパニックの親が、英語しか話せない子どもに与えてスペイン語を覚えさせようと購入していた。

2006年の歳末商戦では小売り最大手ウォルマート・ストアーズや玩具販売大手トイザらスなどで飛ぶように売れた。

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▼「劇場版ドーラといっしょに大冒険」の予告編


ビヨンセがスペイン語で歌う

ヒスパニックの可処分所得増加を背景に、スペイン語をベースとした音楽、映像市場も拡大した。

米人気女性歌手ビヨンセ・ノウルズが2006年末、「イレプレイスブル(Irreplaceable)」のスペイン語版を発表した。すると、1ヶ月余りで音楽チャート誌ビルボードでラテン曲の8位につける大ヒットとなった。

自動車大手フォードはビヨンセのスペイン語曲のウェブサイトや米最大のスペイン語放送局ユニビジョンが運営するサイトのスポンサーになった。

移民層への販売強化を狙うなど、スペイン語コンテンツへの広告も急増した。ユニビジョンの2006年10~12月期純利益は、こうした広告収入の好調で前年同期の3倍以上に伸びた。

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▼スペイン語版「イレプレイスブル」


社会保障番号なしでクレジットカード

個人向け銀行(小口金融)の米最大手バンク・オブ・アメリカは、「社会保障番号(ソーシャル・セキュリティ番号、SSN)」を持っていない人たちを対象にしたクレジットカード事業に乗り出した。まずは、51店舗で試験的に実施した。2007年末までに全米の店舗に拡大した。

不法移民でもOK

社会保障番号は、米国内で社会保障を受けるときや納税のときに必要な登録番号だ。これを持っていない人の多くは不法移民だ。カード発行には、同行と3カ月以上の小切手口座の取引があることを条件にしている。

金融機関でのテロ資金取引への監視が厳しくなるなかで共和党議員の一部からはカードの発行中止を求める声が上がった。


中南米移民との取引が多い

一般の銀行は社会保障番号やクレジットの利用履歴を持っていない客にはカードを発行しない。しかし、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)はノースカロライナ州に本社を移転する前、カリフォルニア州を拠点としていた。このため、中南米からの移民との取引に強みを持っている。カード発行もヒスパニック重視の方針に基づいたものだった。

バンク・オブ・アメリカのほか、シティバンクやウェルズ・ファーゴなどの大手銀行が移民向け住宅ローンなどの取り扱いを強化した。

民主党が最低賃金引上げ

2006年の中間選挙で議会の主導権を握った民主党は最低賃金を引き上げる法案の施行を急いだ。低所得層が多いヒスパニックの購買力は一段と高まると期待された。